インターネット上にお店を出す、つまりネット通販で開業をしたいという時に、どのようなことから始めたらよいのかわからないという方も多くいるかと思います。
ネット通販の開業の手順について、順を追って説明したいと思います。
ネット通販 開業の手順 1.商品を決める
「ネット通販を始めたい」という時に、既に実店舗を持っていたり、実際に物を作成・製造している人にとっては悩まないステップだとは思いますが、「何かネット通販をしてみたい」という方でしたら、商品を選定するのはとても重要なポイントです。
- 商品はある程度絞る
- 一般的なものより、ニッチなものを選ぶ
- 自分がよく知っている、または専門的に詳しくなれそうな分野から選ぶ
他にも、色々あると思いますが一般的に言われているのは以上のような基準です。
「こんなものがネット通販で買えたらいいのに」という日頃の小さな気づきがビジネスにつながることもあります。具体的な「物」ではなく、デジタルデータやサービスを提供するということももちろん可能です。
ネット通販 開業の手順 2.ショップの名前、コンセプト、目標を決める
ショップの名前やコンセプトは重要です。
「どのようなお店か」というポイントを曖昧にしていると、お客様もそのお店の売りや特徴が掴みきれず、検索でたどり着くことも難しくなってしまいます。
売りたい物、コンセプトなどが決まると、ある程度対象となるお客様の像が見えてきます。そうすると、宣伝のための対策も立てやすくなるでしょう。後々SEO対策などを行うにしても、「どんな相手に向けて宣伝したいのか」というポイントが定まっていないと、明確な対策を打つことも難しくなってしまいます。
「目標を決める」というのは、「どのくらい売上を上げたいか」を目標として定めるということです。
ネット通販を始めることはそれほど難しくないかもしれませんが、それを維持していくことは非常に困難です。厳しいデータにはなりますが、開業初年度の廃業率は30%とも言われています。簡単に始めることはできますが、それだけに辞めるのも簡単にできてしまうということです。
しかし、せっかく始めるのでしたら、長く続けられるネット通販ショップを目指しましょう。売上目標、経費の試算など、事前に考えておくことができるものはあります。
漠然と始めるのではなく、その辺りの数字をきちんと把握しようとする姿勢は、ネット通販を続けていく上では大切なものとなるでしょう。
ネット通販 開業の手順 3.必要な機材などの準備
ネット通販では、一部の返品可を前提としているようなショップを除いては、実際に商品を手に取って選んでもらうことはできません。
そのために、はっきりとしたわかりやすい商品写真をサイトに載せる必要があります。カメラや撮影機材などは事前に準備しておきましょう。写真やカメラに関して全くの素人だったとしても、どのようにすれば綺麗な写真が撮れるのかレクチャーしてくれているサイトはたくさんあります。
写真撮影などを委託する場合を除いては、売上に係わる重要なポイントとなります。
ネット通販 開業の手順 4.サイトを作成する
ネット通販のためのサイトを作成するためには、様々な選択肢があります。
すべて無料、簡単に立ち上げることができるタイプから、自由度は高いがある程度の初期費用が必要なタイプ、全て自分で構築するタイプ、ショッピングモールなどに出店するタイプなど、どのタイプでサイトを作成するかは悩むところだと思います。
「自分がやりたい通販サイトに合っている・合ってない」ということがポイントとなるかと思います。
ある程度の初期費用やランニングコストを覚悟してもキチンとした通販サイトを作成するのか、趣味の延長程度の気持ちで始めるから低コスト・簡単・シンプルを重視するのかなど、比較検討し、自分の立ち上げたいネット通販サイトに合ったタイプでサイトを作成しましょう。
サイトを作成する時に、ドメイン名などが事前に考えられていることが前提となります。ショップ名やコンセプト、セールスポイントをこの時までに考えておく必要があるでしょう。
ネット通販 開業の手順 5.販売許可・口座開設・開業届など各種手続き
中古品、お酒、食品など、売る商品次第で事前に販売許可の取得が必要となる場合があります。
許可が降りなければ販売することはできません。専用の銀行口座などの開設もあったほうが経費の管理などの面からあったほうが効率的です。
ネット通販で利益が出た場合には確定申告を行わなければなりません。「個人事業の開廃業届出書」や「個人事業の開始申告書」などの届出を各自治体に提出する必要もあります。
手続きなどは煩雑ですが、売上を上げて事業として継続している場合には避けて通れない手続きなので、忘れないようにしましょう。