ECの物流代行サービス・業者の選び方

EC物流のアウトソーシング、物流の代行を検討している会社にとって、業者選びは大変重要な決断です。現在様々な代行サービス業者があり、どの業者を選んだらよいのか悩む方も多いでしょう。
そこで、EC物流代行サービスを選定する際に判断材料となる基準について考えてみたいと思います。

“自社のEC物流を代行して、どのような効果を見込みたいのか”

“どのような分野での改善を望んでいるか”

これらを明確にすることで、選ぶべき物流代行業者の持つサービスが、ある程度見えてきます。まず社内で、物流導入の目標や情報を整理することは、業者選定する前段階で必要不可欠なステップとなります。

では、どのようなポイントで物流代行サービスを選べばよいのか、具体的に考えてみたいと思います。

企業の規模と実績


その代行業者は、自社の事業の分野で実績がある会社でしょうか?

同じような事例を扱っているかどうかは、円滑な業務代行を行うための目安のひとつになります。季節ごとに商品数が大きく変動する、一定の時期にのみ利用したい、扱う物量が少ない、取り扱う商品の大きさに幅があるなどの場合は、それに対応ができる業者を探さなければなりません。

ITへの対応力



新しい技術やシステム、ツールがどんどん更新されていくなかで、ITの分野における知識を豊富に持っている、もしくはそれを専門にしている会社かどうかは非常に重要です。

在庫管理や受発注のためのASPサービス(インターネットを利用してアプリケーションを利用するサービス)を検討しているのであれば、それらの利便性、現在のシステムからの移行の難易度なども判断材料のひとつとなります。どのようなWMS(物流倉庫管理システム)を利用しているかも把握しておく必要があります。

担当者の能力・人柄


具体的にやり取りをする担当者の能力や人柄は、代行業者との信頼関係を築く上では決して無視できないものです。担当者本人のレスポンスの速さや対応、提案力などは、その後のスムーズな取引を行っていく上で見逃すことはできないでしょう。

倉庫


商品を保管する倉庫がどのようなものであるかを認識することは重要です。
効率的な棚割りやバーコードでの管理、ピッキングミスをなくすようなフローとなっているか、温度管理などが必要な商品であった場合はその設定がきちんとされているかなど、利用する倉庫を実際に目で見て、判断することも必要となってきます。

スタッフと業務フロー


その代行業者の倉庫ではどのような人たちが働いているでしょうか。
大切な商品を預けるのですから、実際にどのようなスタッフが商品を扱ってくれているかは、ミスやロスをなくすことに直結する事柄となります。倉庫を見学する機会がある場合は、スタッフの働き方、倉庫内での業務フローにも注目してみましょう。

価格


コストダウンを目標として、物流の代行を検討している会社にとっては、優先事項となるでしょう。

一言でコストと言っても、それは様々な要素から構成されています。宅配便などお客様への配送運賃、商品を保管することにより発生する保管費、出荷業務などにかかわる荷役費、梱包作業を行う費用である梱包費、システム利用料などが物流コストの内訳となります。それらの価格設定をどのように定めるのかは、十分に検討がなされるべき課題となります。

発想力・提案力・解決力


こちらの要望に対しての返答のみならず、自社内では思いつかないようなアイデアや発想ができるような柔軟性のある会社でしょうか?代行を検討し、それを推進する段階では、想定外の出来事はつきものです。それを共に解決していく力を保有しているということは、実際に代行をした場合に起こるトラブルの早期解決につながります。

オプションサービスの充実


本来の業務に集中するために、物流にかかわる様々な業務を全て代行してほしいと考えている会社は、どのようなオプションのサービスが提供されるのか確認しておきましょう。
商品の写真撮影からその加工を行う業者や、クレーム対応や電話での受注をコールセンターで請け負うサービスを提供する業者もあります。

流通加工のバリエーション


包装資材や梱包材などが、自社の望むようなものを利用できるのか、どの程度のことまで請け負ってくれるのかという点も、商品の質の向上を考える場合には判断材料に入れたいポイントです。

融通がきくかどうか


出荷において一刻を争うという事態になったときに、どの程度まで対応してくれるかどうかなど、突発的な事例に対しての協力度は、お客様の評価にも直接つながる事柄です。
イレギュラーな事態への親切な対応が期待できるということは、自社の業務ストレスの軽減にもなります。

環境への配慮


ISO14001(環境マネジメント)の取得など、環境に配慮していることを特徴として挙げる代行業者も増えています。環境へ優しいことをセールスポイントとしている会社であるならば、代行業者にも同じ理念があることは望ましいことです。

契約内容


契約は言うまでもなく大変重要なものです。今後事業が拡大や縮小する場合、物量の変化によって契約がどのように作用してくるかを検討しておくことも必要です。社内だけで判断できない場合などは、アドバイザーの助言を仰ぐなど、内容の正当性をしっかりと見極めましょう。

おわりに


以上、簡単に触れただけでも、実に多岐に渡る視点から代行業者を検討しなければならないことがわかりました。

代行とは言っても、全てを業者に丸投げしてそれで終了、というものではありません。

代行を考える側でもその業界の知識や情報をある程度身に付け、その上で適正な判断をすることが、成功する物流代行選定につながると言えるでしょう。



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