ネットショップの経営者が、円滑な経営をしていく上で考えなければならない課題のひとつが、EC物流の問題です。
入庫、梱包、出荷などに留まらず、在庫・商品管理、受発注システムまで含めた物流に関する業務は多岐に渡り、そして専門性に富んだものとなります。EC物流のアウトソーシングは、成長するネットショップには欠かせない選択肢のひとつではないでしょうか。
自社のEC物流部門をアウトソーシングするメリットは、すぐに思い浮かぶだけでもいくつも挙げられると思います。
ECの物流をアウトソーシングする3つのメリット
1. コストの削減
第一に考えられるのが、コストの削減です。自社のみで物流業務を行うよりも、保管料や配送料、人件費などのコストカットが見込まれます。移行期や導入時には中々結果が見えないかもしれませんが、コスト面でのメリットは徐々に、目に見える形で現れます。
2. 本来の業務に専念できる
物流部門をアウトソーシングすることで、本来の営業活動や商品開発などに集中することができます。物流にかかわる業務に割いていた人員を他の業務部門へ配置することにより、今までより格段に営業活動の効率や成果は上がるでしょう。
3. 物流部門の質の向上
ノウハウとスキルを持つ会社にアウトソーシングすることにより、梱包や出荷加工などの精度は上がり、今までより付加価値のある商品をお客様に届けることができます。専門業者が行うことにより、在庫のロスや入庫時の検品ミスなどもなくなり、在庫管理も今までよりも適正に、かつ自分たちの時間を取られることなく遂行できます。
では、そのようなメリットの多い物流アウトソーシングを行うためには、どのような準備が必要なのでしょうか? EC物流アウトソーシングを成功させるポイントについて、5つに分けて考えてみたいと思います。
EC物流のアウトソーシングを成功に導くための5つのポイント
1. 目標の設定と現状の分析
あなたの会社では物流をアウトソーシングすることによって、何をなしとげたいでしょうか?
明確な目標を定めることは、それに見合った適切な業者選びにもつながります。目標がコストダウンであるならば、現状の数値がどのくらいであり、目標値はどのくらいであるのか、そしてそれが妥当な数値であるのか、分析する視点を持ちましょう。
漠然とした理想ではなく、どの分野においてどのような成果を収めたいのか、現状を踏まえて目標を設定する必要があります。現状の分析は、問題点の洗い出しにもつながります。
物流面に関するクレームの把握、物流費の売上に占める割合はどのくらいなのか、品切れなどの在庫に関する問題は起きていないかなど、現状の不安や問題を社内で整理することにより、それらを改善するための目標も設定することができるでしょう。
2. 業務フローの明確化・標準化
物流アウトソーシングを行うには、自社で行っている物流に関する業務を全て洗い出すことが必要となります。現在、あなたのECには物流部門に関する明文化されたマニュアルはあるでしょうか?
入庫、検品、保管、梱包、出荷、返品、在庫管理そして受発注と、全てに関する業務がどのように行われているのかを見直し、文章としてマニュアル化することは、物流のアウトソーシングを行う前の段階として欠かせない作業となります。
物流の業務フローがあいまいな会社にとっては、実際にアウトソーシングを行うか否かは別としても、フローの見直しとマニュアル化は避けて通ることのできない課題のひとつではないでしょうか。
業務の手順をルール化することによって、イレギュラー業務、ある特定の人間にしかわからない作業手順などが減り、ミスやロスなどは減ってきます。ルール化されていない業務では、アウトソーシング先の業者も求めるレベルの業務を行うことは難しいでしょう。
3. 情報の共有
物流アウトソーシング先の業者と、正しい情報を共有し、そこで初めて自社にとって適切な提案ができます。自社内で情報が分散したり、特定の個人にのみ帰属している状況では、正しい情報が外部のアウトソーシング先までは届きません。まずは社内で情報を共有し、さらに業者とそれらを共通認識とすることによって、よりよい提案を受けることができるでしょう。
4. 物流アウトソーシング会社との信頼関係
EC物流業務というのは、ECを運営する会社にとって非常に重要な部門です。それを外部に任せるのですから、信頼関係を築かずには、望むようなアウトソーシングはできないでしょう。信頼関係があることにより、新しいアイデアや改善案なども出てくるでしょうし、フレキシブルな対応などをしてもらえる可能性もあります。
5. リスク管理
一番初めに触れたように、物流のアウトソーシングはメリットが大きく、検討の価値がある課題と言えます。しかし、今まで自社で行っていた業務を外部に委託することによって起こりうるリスクを把握しておかなければなりません。
積み重ねたノウハウが流出する可能性や、契約内容によっては予想以上のコストが発生する可能性もあります。物流面に関する責任の所在が不明瞭となるケースも考えられるでしょう。そのようなリスクを事前に想定し、リスクを回避する、もしくは最低限にするために入念に検討する必要がでてくるかと思います。
おわりに
以上、物流アウトソーシングを成功させるために押さえるべきポイントを考えてみました。
物流面を改善したい、という漠然とした思いを持っているならば、まずはそれを具体的な数値や言葉、社内でのフローの構築といったところに落とし込むことから初めてみたらいいかもしれません。そうすることにより、アウトソーシングを行う上での譲れない点や優先事項が浮かび上がってくるでしょう。
明確な目標や改善ポイントを掲げることは、アウトソーシング先の業者選びを適切に行う指針になると思います。
弊社がご提供しているネットショップ管理ツール「TEMPOSTAR」は、物流連携を行い、在庫連携とバックオフィス業務の効率化を行うことが可能です!
今 物流に課題を抱えているECサイト運営者の方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
無料で管理画面の使用感をお試しいただけます。画面を見て、使いやすさを感じてみてください。